「原則禁止」やめた 派遣法あきれた民自公合意
民主党が国民の願いを裏切りました。労働者派遣法の改定で、民主、自民、公明の3党は、「登録型・製造業派遣の原則禁止規定」を削除することで15日までに合意したのです。日本共産党の志位和夫委員長は「政府の派遣法改定案を完全に骨抜きにする極めて許し難いものだ」と厳しく批判しました。田中倫夫記者
「はっきりいって労働者と国民への裏切りだ」こう怒るのは河本猛さん(33)。パナソニック・エレクトロニックデバイスジャパン若狭(福井県敦賀市)の違法派遣を告発して不当解雇され、現在、裁判でたたかっています。
1999年に派遣を「原則自由化」にした労働者派遣法。2003年の改悪で製造業まで拡大し、世界に例を見ない「日雇い派遣」や「偽装請負」を生みだしてきました。リーマン・ショック後、大企業は大量の"派遣切り"。河本さんもその犠牲者の一人です。
「製造」も「登録型」も容認
「抜本改正」の公約はどこへ
雇用不安や非正規労働の増加が社会問題となるなか2009年の総選挙で民主、社民、国民新の3党は共通政策で派遣法を労働者保護法にする「抜本改正」を明記。労働者「使い捨て」の「製造業への派遣」や、仕事のある時だけ雇用契約を結ぶ「登録型派遣」を原則禁止すると公約していました。
政権交代後の10年4月、民主党政権は国会に派遣法改定案を提出しました。「製造業」と「登録型」の「原則禁止」などを盛り込んだものの、派遣元に常時雇用されているケースやパソコン業務などの「専門26業務」は除外。日本共産党は「大きな抜け穴が開いている」と批判してきました。
この改定案は、派遣業界の抵抗や自民・公明両党の反対で審議入りできず、継続審議に・・・。そのようななかで今回、民主、自民、公明3党が修正合意をしたのです。
その内容は①「登録型・製造業派遣の原則禁止規定」自体を削除②違法派遣があった場合、労働者に派遣先企業が直接雇用を申し込んだとみなす「みなし雇用」規定は3年先送り━。「抜け穴」どころか、政府の派遣法改定案は完全に骨抜きになったのです。
今回の3党合意について、民主党は「野党多数の参院を通すためにはやむを得ない妥協だ」(同党ベテラン議員)と説明します。しかしマスコミは厳しく批判します。
「修正内容には驚くばかりだ。これでは現行案が目指す派遣労働者の処遇改善は到底困難だ」(「東京」19日付)
「派遣労働者の雇用安定という法改正の目標そのものが成り立たなくなる」(「神戸新聞」17日付)
前出の河本さんも「各地の『派遣切り』裁判では、会社の不法行為を認定しながら、現行法では救えないという現実がある」と指摘。「それを放置しながら『改正した』などということは許されない。抜本改正しないと労働者はだれも救われない」と強く訴えます。河本さんは、野田政権の姿勢そのものを厳しく批判します。
「いまの野田政権は、財界人がつくった松下政経塾出身者が中枢で『パナソニック政権』といわれています。もうけ最優先の財界によりかかったような政権では労働者に未来はない」
志位委員長 厳しく批判
日本共産党の志位委員長は17日、国会内で記者会見し、民主、自民、公明の3党の修正合意について厳しく批判しました。
「これでは『構造改革』、『新自由主義』路線に完全に戻ることになる」と強調。「派遣法の抜本改正のたたかいはいよいよ大事になっており、日本共産党は運動と論戦を通じて全力を尽くす」と表明しました。
政権交代は何だったのか
龍谷大教授 脇田滋さん
派遣法は1999年に派遣を「原則自由化」にし、2003年改悪で製造業まで拡大しました。その結果、世界に例を見ない「日雇い派遣」とか「偽装請負」を生みだしてきました。これが国民的な批判をあび、民主党などがその「抜本改正」を公約し、政権交代したのです。10年の改定案は、内容的には後退していましたがそれでも「登録型と製造業派遣の原則禁止」を掲げていました。ところが、今回の修正ではそれも削除され、元に戻ってしまいました。これでは「政権交代は何だったのか」ということになります。
2011年11月27日・しんぶん赤旗日曜版
「はっきりいって労働者と国民への裏切りだ」こう怒るのは河本猛さん(33)。パナソニック・エレクトロニックデバイスジャパン若狭(福井県敦賀市)の違法派遣を告発して不当解雇され、現在、裁判でたたかっています。
1999年に派遣を「原則自由化」にした労働者派遣法。2003年の改悪で製造業まで拡大し、世界に例を見ない「日雇い派遣」や「偽装請負」を生みだしてきました。リーマン・ショック後、大企業は大量の"派遣切り"。河本さんもその犠牲者の一人です。
「製造」も「登録型」も容認
「抜本改正」の公約はどこへ
雇用不安や非正規労働の増加が社会問題となるなか2009年の総選挙で民主、社民、国民新の3党は共通政策で派遣法を労働者保護法にする「抜本改正」を明記。労働者「使い捨て」の「製造業への派遣」や、仕事のある時だけ雇用契約を結ぶ「登録型派遣」を原則禁止すると公約していました。
政権交代後の10年4月、民主党政権は国会に派遣法改定案を提出しました。「製造業」と「登録型」の「原則禁止」などを盛り込んだものの、派遣元に常時雇用されているケースやパソコン業務などの「専門26業務」は除外。日本共産党は「大きな抜け穴が開いている」と批判してきました。
この改定案は、派遣業界の抵抗や自民・公明両党の反対で審議入りできず、継続審議に・・・。そのようななかで今回、民主、自民、公明3党が修正合意をしたのです。
その内容は①「登録型・製造業派遣の原則禁止規定」自体を削除②違法派遣があった場合、労働者に派遣先企業が直接雇用を申し込んだとみなす「みなし雇用」規定は3年先送り━。「抜け穴」どころか、政府の派遣法改定案は完全に骨抜きになったのです。
今回の3党合意について、民主党は「野党多数の参院を通すためにはやむを得ない妥協だ」(同党ベテラン議員)と説明します。しかしマスコミは厳しく批判します。
「修正内容には驚くばかりだ。これでは現行案が目指す派遣労働者の処遇改善は到底困難だ」(「東京」19日付)
「派遣労働者の雇用安定という法改正の目標そのものが成り立たなくなる」(「神戸新聞」17日付)
前出の河本さんも「各地の『派遣切り』裁判では、会社の不法行為を認定しながら、現行法では救えないという現実がある」と指摘。「それを放置しながら『改正した』などということは許されない。抜本改正しないと労働者はだれも救われない」と強く訴えます。河本さんは、野田政権の姿勢そのものを厳しく批判します。
「いまの野田政権は、財界人がつくった松下政経塾出身者が中枢で『パナソニック政権』といわれています。もうけ最優先の財界によりかかったような政権では労働者に未来はない」
志位委員長 厳しく批判
日本共産党の志位委員長は17日、国会内で記者会見し、民主、自民、公明の3党の修正合意について厳しく批判しました。
「これでは『構造改革』、『新自由主義』路線に完全に戻ることになる」と強調。「派遣法の抜本改正のたたかいはいよいよ大事になっており、日本共産党は運動と論戦を通じて全力を尽くす」と表明しました。
政権交代は何だったのか
龍谷大教授 脇田滋さん
派遣法は1999年に派遣を「原則自由化」にし、2003年改悪で製造業まで拡大しました。その結果、世界に例を見ない「日雇い派遣」とか「偽装請負」を生みだしてきました。これが国民的な批判をあび、民主党などがその「抜本改正」を公約し、政権交代したのです。10年の改定案は、内容的には後退していましたがそれでも「登録型と製造業派遣の原則禁止」を掲げていました。ところが、今回の修正ではそれも削除され、元に戻ってしまいました。これでは「政権交代は何だったのか」ということになります。
2011年11月27日・しんぶん赤旗日曜版

この記事へのコメント
12月3日(土) 11時35分
共産党は3日、東京・千駄ケ谷の党本部で第4回中央委員会総会を開き、次の衆院選で全300小選挙区に候補者を立てる方針を発表した。152選挙区に絞り込んだ前回の衆院選から方針を転換。民主党政権との「正面対決」路線を打ち出し、党勢拡大を目指す。
12月4日(日) 20時48分
共産党は4日、第4回中央委員会総会(4中総)を終えた。党の財政事情が厳しい中、あえて次期衆院選で全小選挙区に候補者を立てる目標を決定。民主党政権を含む民自公3党に「正面から対決する」姿勢を打ち出し、政党不信の受け皿を狙う。
12月6日(火) 10時56分
一川保夫防衛相は6日の閣議後の記者会見で、自らに対する問責決議案をめぐり「私自身は防衛相としての本来の責任を問われるような致命的なものはない」と語った。「沖縄の懸案事項(の処理)、負担軽減に最大限がんばりたい」とも述べ、自発的な辞任を改めて否定した。
12月6日(火) 10時54分
厚生労働省が6日発表した8月の生活保護受給者は、前月より9376人多い205万9871人だった。7月の受給者数は、通年平均でそれまで過去最多だった1951年度の約204万7千人を上回ったが、8月も最多をさらに更新した。
12月7日(水) 17時10分
関西電力から福井県原子力安全対策課に入った連絡によると、関西電力美浜原発2号機(同県美浜町、加圧水型、50万キロワット)で、加圧器の圧力を調整する水の配管から漏れる水量が増え、関電は8日未明にも原子炉を手動停止することを決めた。関電によると、このトラブルによる周囲の環境への放射能漏れはない。関電の原発は11基のうち8基が停止中。関電は電力供給を確保するため、定期検査入りを予定より19日遅らせ、今月18日に原子炉を止める予定だった。(笹川翔平)
12月6日(火) 20時13分
東京電力福島第一原発の水処理施設から放射能汚染水が漏れた問題で、東電は6日、その一部が海に流出していたと発表した。流出量はドラム缶1本弱に当たる約150リットルで、含まれる放射能の総量は260億ベクレル。その大半は、内部被曝(ひばく)の際に問題になる放射性ストロンチウムという。
12月6日(火) 23時11分
経済産業省原子力安全・保安院は6日、東京電力福島第一原発事故を受けて同社社員らに対して実施した聞き取り調査結果のメモを公表した。原子炉格納容器内の気体を外に逃して圧力を下げるベント(排気)を実施する際、配管が地震で壊れていたために操作が難しくなった可能性を指摘する社員がいたことがわかった。
朝日新聞
12月7日(水) 22時42分
原子力委員会の専門部会は7日、東京電力福島第一原発の廃炉について、溶けた燃料の撤去や原子炉の解体がすべて終わるのに30年以上かかるという報告書をまとめた。近く原子力委の定例会に正式に報告し、政府に速やかな廃炉作業の開始を提案する。福島県が求めている水素爆発などで再び事故が拡大しないための備えや、委員が提案した地域振興案などを新たに報告書に盛り込む方針。
朝日新聞
12月7日(水) 23時52分
短期派遣の禁止などを定める改正労働者派遣法案は7日、民主、自民、公明による修正を経て衆院厚生労働委員会で可決された。修正で、当初の法案に盛り込まれていた製造業派遣などを禁じる規定は削除された。8日の衆院本会議で可決される見通し。ただ会期末を控え参院の審議日程は厳しく、成立は来年の通常国会に持ち越される可能性が高い。
朝日新聞
今回の和解結果は、全国の労働者を励ます結果です。今後も引き続き派遣法の抜本改正のためにがんばります。
http://www.niigataseinenunion.org/signature/hakengiri.html
12月12日(月) 21時40分
12日午後7時45分ごろ、福井県敦賀市の日本原子力発電敦賀原発1号機で、放射線管理区域内にある廃棄物処理建屋の電源盤から火が出ているのを運転員が見つけた。運転員が消火器で消し止めた。周辺への放射能漏れはないという。
朝日新聞
いったい何度目だよ欠陥原発。
原発はいらん。廃炉にせよ!
う~ん、自己責任論が根強いせいでなかなか政治が変わらないなあ…